日本の常識は贅沢を超えている


贅沢を超えたシーツ交換

仕事柄、泊まりの伴う出張はかなり頻繁になる。
日本のホテルは連泊であってもシーツ類とタオル類を毎日新しいものに替えてくれる。
自宅で毎日シーツを新しいものに交換する家庭があるのであろうか?
最近はお客が了承すれば3日間は替えないという表示をしているホテルもたまにある。

ヨーロッパのホテルで、高級ホテルも含めて、毎日シーツ交換をするところは皆無。 私が経験しているのは1970年代以降であるが、友人に訊いたところでは、彼が知る限り当然そうだ ・ ・ とのこと。 毎日シーツ交換するなど考えも及ばないということであった。

私が知っている限りでは、週に一回の交換が普通であった。 贅沢などという以上の無駄を日本中でして、それが放置されているということにはただ驚きと怒りを覚えるだけである。

連泊の場合、毎日のシーツ交換は不要、ベッドメーキングをしてくれればそれで充分なのである。


贅沢を超えたタオル交換

同様タオル交換も毎日するのが日本の常識のようである。
ヨーロッパでは、1970年代の後半か80年代の前半から、タオル交換は必要な場合だけにするという表示が浴室に掲示されるようになった。

私が「交換しないでくれ」と言っても、今もって毎日交換されてしまうのが日本の現状である。

無駄な表示

石鹸類を詰め替えタイプにする、とか
トイレットペーパーは最後まで使ってから交換する とか
なぜそんな当たり前のことを掲示しなければならないのであろう。
無駄をなくすためにまた無駄をしている。

 

あるホテルのバスルーム(日本語で風呂場)入口の換気扇スイッチである。

24時間常時換気をしろということのようである(他のホテルでも 切らないでください という表示を見たことがある)。

換気をすれば、どこからか外気を吸い入れることとなる。暖めた(冷やした)空気をただ捨てることになる。

呼吸のためにはそれほどの換気は不要ななずだと思う。

結露を嫌って「換気をしろ」というのであろうが、これは断熱が悪いから結露するのである。
断熱不良+換気 でたっぷりとエネルギーを捨てていることに気付かなければいけない。

NishitetuH

つまらないことを表示している。

当たり前のことを、何故表示しなければならないのであろう。

この貼り紙は何枚作ったのであろう?
西鉄インは全国に13ホテルがあるようだ。
利用した小倉では570室、仮に低く見積もって平均200室としても2600枚作ったことになる。それだけ不要なエネルギーを使ったことになる。

 

Okt.2011

 ↑ ドイツのホテルの浴室で撮影した表示

親愛なるお客様
どれほどのタオルが毎日世界のホテルで無駄に洗濯され、とんでもない量の洗剤が無駄にされ、その結果浄水に負担が掛かっているか 想像がつきますか?

判断をお願いします
床にタオル は「交換してください」
タオルをタオル掛けに 「環境をいとおしむために まだ使います」

単純で実行が簡単ななことであるが、日本ではまだお目にかかったことがない。

 ↑ スェーデンのホテルで撮影

もしタオルを一回以上使ってくださるなら、それは水とエネルギーの消費を押さえることに協賛することです。
新しいものをご希望の場合にはタオルをシャワー室内か浴槽に置いてください。
使わなかったタオルはもちろん交換されない。
タオル掛けに残したタオルは、交換しなくて良いという意思表示。


シェラトンホテル これもスェーデンで撮影

環境を守るために協力をお願いします。

明日もタオルを再使用できるとお考えなら、タオル掛けに掛けておいて下さい。
きれいな環境への協賛に感謝いたします。

これはストックホルムのノルディック・シー・ホテルの浴室で撮影。

これはコペンハーゲンのラディソンSASホテルから、息子が送ってきた。
ここでは 水 の浪費が主眼になっている。
ドイツ環境情報のページ 内 ホテルの環境意識 もご覧ください。
「ドイツ ホテル タオル 環境」などのKeywordで検索すると、他にもたくさん出てきます。

まだ充分に使えるタオルやシーツが日本中でどれほどの量毎日無駄に洗濯されていることであろう。 労力、水、洗剤、エネルギー、運搬に伴う交通、排水 に大きな無駄を生じ環境に悪影響を与えるだけだ と考えるがいかがであろう。 これほど簡単に実行できることはないと思うのだが。

私は 「環境のために無駄をしたくありません、シーツ交換は週に1度、タオル交換は床に落としてあるものだけにして下さい」と記したカードを洗面道具と一緒に持ち歩いている。 連泊の時には朝それを枕の上に置いて出かける。 そのようにしてくれるホテルもあるが、「お客様に申し訳ない」とかいう理由でそのようにしてくれないホテルもある。

環境省の大臣や役人はヨーロッパに行くことが無いとは思えない。 きっと上にあるような表示は見ているであろう。 やる気があれば即実行できる(あるいは奨励できる)はずであるが、その意思は感じられない。

また、ヨーロッパのホテルには、歯ブラシ、櫛、化粧品などは全く置いていない。 泊まるなら一通りの洗面道具は持って行くものである。 急な宿泊でどうしても必要なら、ホテルで購入できる。

米国の状況についてどなたか情報を頂けるとありがたくおもいます。 情報は問合せのページへ。


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